糖で構成される配糖体の総称であるサポニンは、多くの植物に含まれる低分子生体物質です。
粘膜刺激作用があり生薬として利尿剤、強心剤に古来から用いられており、コレステロール、中性脂肪など血液中の余分な脂質を減らす作用があり、肥満防止に役立つことが知られています。
また抗酸化作用や抗菌作用、血行促進も知られているところです。
特に抗酸化作用は体内の脂質やコレステロールの酸化を防ぎ、毛細血管を広げ血流がサラサラになることで身体を温め、冷えを防止などの効果が期待できるのです。
このように肥満防止やアンチエイジング効果も期待できるのです。
サポニンとはどのような物質か
サポニンは、主にサボンソウに多く含まれている物質と言われています。
このサボンソウとはナデシコ科の多年草で原産地はヨーロッパです。
他にも様々な植物に含まれている物質で、植物の根や葉、茎、などに含まれる有機化合物の一種とされ、ヒトデやナマコなどの棘皮動物の一部にも含まれています。
サポニンは水に溶かして振ると泡立つという特徴があるため、昔は洗剤として使われていたり、料理にもコクを出したり、苦みを足したいという場合に使われています。
しかし、毒性があり赤血球の膜を溶かす溶血作用があるために、十分にアク抜きしてから摂取しないと、体に毒性を与えてしまうことになるので注意が必要です。
ただ、大豆サポニンにはこのような溶血作用がないので、大豆や大豆加工食品であれば毒性を気にせず摂取することができます。
サポニンを多く含む食品として上記のサボンソウや大豆以外では、高齢人参、田七人参、桔梗などに多く含まれており、含まれている食品によって名前が付けられていたり、由来する植物によって性質や働きが異なっています。
このように多くの食品に含まれていますが、効率よく摂取するためサプリメントを活用される人が増えています。
サポニンの効果や効能
上記でも述べている効果のひとつである血流改善は、生活習慣病の改善にもつながるためサポニンの効果の中でも注目されています。
このサポニンには毛細血管を広げ血流をサラサラにしてスムーズにするため、全身の血の巡りを良くして冷え性や肩こりなどを予防する効果が期待できます。
これは血小板の凝集を抑えることで毛細血管の血流を改善することで、体内の血の巡りをスムーズにさせるとされています。
ちなみに血小板の凝集を抑えることで利尿作用の効用もありますので、むくみの予防にもなります。
また血流を改善することで血管内に血栓ができにくくする働きがあることから、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞などを防止する効果も期待できるのです。
これほどの健康効果が期待できるサポ二ンですが、気になる摂取量については明確な基準量も推奨される摂取量も特にないようです。
ただサプリメントについては必ず用法や量を守る必要はありますが、明らかな過剰摂取を続けさえしなければ体には悪影響はないとされています。
ただし、上記のように血行促進作用があるため、通常であれば良い作用でも発熱や体調不良である場合に頭痛などの症状を引き起こす場合がありますので、摂取には注意が必要です。
まとめ
このようにサポニンには様々な健康効果が期待できますが、過剰に摂取してしまうと吐き気や下痢などの症状が現れるなど可能性もあります。
ただし、過剰摂取せず、通常の用法や用途を守って摂取すれば、副作用はほとんど見られないので安心です。
サポニンにはインスリンと同様の効果があるとされ、血糖値をコントロールする機能もありますので、摂取することで日ごろから糖尿病予防することが可能になるわけです。
また、毎日不規則な生活や食事になっているなど生活習慣病の恐れがある人たちにとっても、ぜひ摂取しておきたい成分と言えます。